以下を書いてから前回と同じことを書いてることに
気が付きました。
よっぽど書きたいようです。
書いてからタイトルを付けたのでこんなタイトルになりました。
まぁ同じような内容を色々と目線を変えて
書き続けるのもいいかもしれませんね。
内容の変奏です。
ラブソングの類かもしれません。
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秋の夜長、特にイベントなどもないので
ゆっくり本を読んだり、色々と発見したことを試したり
して毎日が過ぎています。


読む本を選ぶときはその時に興味があることの関連書物だったり
読んだ本の中に出てきた言葉・項目や作家の関連だったり
書店で目を引いたものだったりその時々様々です。

よくある意見ですが本の読み方としては
なにか役に立つことはないかと探しながら読むというのは
あまり面白い読み方ではないと思います。
それは読書というよりは探し物です。
探し物は自分本位です。

「探し物は何ですか~」の歌の文句もそうですね。
自分本位から離れたら見つかるかもよ~って感じです。

自分の想定の外にある世界に気がつかせてくれるのが読書です。
自分の想定とか思いとか考えを脇に置いて
書かれているものと向き合ったときに本の内容と出会えます。
それがどう役に立つかということより出会う・出会ったことの
蓄積が大切です。

そういった体験が結びついたり発酵したりして何かになっていきます。
そういう混ぜこぜに入れておく甕(かめ)や漉すフィルターが
自分でありオリジナリティです。
でも出力されたものはもう自分からは切り離されていく。


曲を弾いたり練習をしたりも同じことだと思っています。

やっているうちに、JAZZをやるってこういうことなんだとか
速く弾くってこんな感じなんだとか、リズムってこういうことなんだとか、
歌うってこういうことなんだって出会えるようになります。
自分が曲を弾くのと、その曲を弾く自分がいるのは違います。

ついつい最初からこういうものだという想定をつくって
しまいがちです。
その想定は勝手にこしらえたものであることが往々です。
その想定がたまたまいい感じの人もいますが
そうでない人もやはりいます。
歌うという言葉を使ってもその言葉を捉えている体感は
人それぞれです。

その想定がきちんとしていけば
ある程度はその様になっていくのではと私は思っています。

誰でも最初に持った想定の中で工夫をしていくか
想定そのものを再構築・上書きしてきくかの選択ができます。

大概は飽きるまで自分の想定の中で工夫をして
それでは無理だと気付いたときに
居直ったり、諦めたりしなければ
違う想定に向かっていくようになります。
その間にそんな変化する自分に気が付けなかったり
認められなくてフリーズしてしまう場合もあります。


違和感を感じた時に、すっと身を引いて観察してみれば
何かが見えてくるかもしれません。

その要素をさらに吟味していけば
どこに違いがあるのかポイントを見出す事が
出来ると思います。

僕の場合は自己肯定しきれない音楽としての現れの違い
(簡単に書けば下手・駄目ということです)が
ありましたので楽器の演奏方法、各筋肉や関節・皮膚の動き、指一つ一つの曲げ伸ばし、触れ方とポイントを煮詰めていきました。

そうやってポイントを絞っていきある程度のところまで来たときに
一種のブレイクスルーがやってきて
良い音を出すってことこんな感じなんだなとようやくわかります。
音楽をやるってこんな感じなんだと体感することができるようになります。
想定が定まりある程度の確信になります。
その段階である程度間違いのないだろう方向が見えてきますので
さらに発見を繰り返し焦点を絞っていく事になります。

一つのことができるとできる事・わかる事は一気に広がります。
広がりたければ煮詰める必要があります。


根が深くなった分だけ枝葉を伸ばすことができます。
そして果実を楽しんでもらったり・楽しませて貰うこともあります。

皆さんにもどんどんと枝葉を伸ばして
果実を楽しんでいただきたいと思います。

根を伸ばすのはその人の本能や意思だと思います。
枝葉は時代や状況次第で様々な伸び方をします。
果実は授かるものだと思います。

世の中 私より深く根を張り茂っている人はかなり沢山いらっしゃいます。
人の凄さ、世の中の豊かさが見えるということは
自分の根の深さと無関係ではありません。
自らを育てられた分だけ世の中の豊かさを知ることができると思います。
自分がどういう種類の木なのかはどうでもいい事です。
瞬間瞬間、自身を自ら楽しむこと・可能性を見出していく事が常々大切だと思います 。

いつも教室で出来うる事を考えていると以前の記事で書きました。
可能性はいつも多く開けています。
その可能性は直接向かっていく対象ではなく
その可能性の中でふさわしく現れるものが
良いものであるように日々根を伸ばしています。

勿論、私だけの話ではございません。
それぞれの方にとって教室や世界が豊かな場所でありますように。