先月末の休みの日、久々に映画でも見たくなって、
何が見たいというよりは映画館にいきたくて、
今、何がやっているのかチェックして、
選んだ映画が「クルエラ」。
選んだ理由の一つがディズニー映画を
劇場で見たことがなかったことに気がついたのと
ポスターから伝わってくる感じが良さそうだったので。
要するに、まぁなんとなくです。
見た結果とてもつくりの丁寧な作品でだれることなく面白かったです。
映像、音声、台詞、個々の技能や必然性、
全ての要素に隅々まで気が配られていて
精密に作り上げられていました。
その精密・繊細な世界があるからこそ大胆で思い切りの良い部分も
生きているのだと思います。
カットの切り替えや、映像で語る部分、音で語る部分
そして無駄の無い台詞と演技が組み合わさって作り出された世界を楽しめます。
ストーリー以外の要素もとても良く作られています。
はじめて見たあと数日間頭が勝手に作品のシーンを何度も反芻していたので
今日もう一度見てきました。
一通りの作品の流れが頭に入っている状態で
見直すと改めて構成の緻密さが見えてきます。
作品の評価は色々好みだというかも知れませんが
年月というものを経れば最後は構造だけが残ります。
そこにある整合性や有機的な結合が作品の力だと思います。
それが人に何かを語らせるのかもしれません。
様々な要素がずっと頭のどこかに
引っかかって反芻して理解しようと勝手に動き出すような
作品と出会えるのはとても楽しい事です。
現実の物事でもその場で味わうことと同時に
引っかかって何度も反芻して理解していく事柄が
あります。
そういった引っかかりを持てることはラッキーな事ですから
自ら大切にしていかなくてはならないと思います。
物事簡単に分かるものもあれそうでないものも
沢山あります。
簡単に分からないものがあることを知っているだけでも
随分楽しくなります。
それを種に行動すればもっと楽しくなります。
映画の中の環境音や音楽の、役者の台詞回しやその音量も
抜群のセレクトでありバランスでありました。
そういった意味では作品のオリジナル度が高いので字幕版で
見ていただきたいと思います。
過去作品や前知識は無くても大丈夫です。
1970年代、ロンドン、ロック、パンク、ファッション、サブカルチャーも
ディズニーの一コンテンツとなっていくことに関しては思うところは
ありますがそれが一つの作品となって残っていくことで
またそういうことを考える機会と成りますのでこういった事は必然なのでしょう。
何にせよ物事は生じたものによって紡がれ意味もまたその都度生まれ変わります。