今年も目の前の事をひたすらやってきて終わりました。

目の前に起こっている事をひたすら見つめて、耳を傾けていく中で
様々な事に気づかされます。

今まで感じられていなかった事の発見も多くありました。
この瞬間のなかにある豊かさにはいつも驚かされます。

逆に言えばこれまで見落として生きてきた事への恥ずかしさも
あります。
しかし、気づけるようになったことへの嬉しさが上回ります。
これは継続できる嬉しさの原動力でもあります。

演奏なり指導なりをそれなりの年数をやっていると
細々としたことも目についたり
聴こえるようにはなります。

それを指摘してばかりいても身につくわけでもなく
皆さんの上達につながりにくい事も知っています。

見えていないものに気づき、見えているものを見過ぎない。
大局と細部が繋がるには細部を見るのではなく集中を見つけていくが大切です。

レッスンの中でそういった事を自然に出来ないものかと色々試してみます。
レッスン時間と空間の中での在りようを色々と試しているうちに
不必要なものを落とし少しの隙間を生むことが出来ることに気づきます。
その生まれた隙間を何かで埋めないように努めてみます。
そうしているとその生まれた空白には色々な事が入ってくるようです。

来られている方々の夢中になっている熱量だったり、
ちゃんとできているか
こちらに確認を求めている目や言葉以前の気配、
出来ている様を聴いて欲しがっていたり、
そろそろ飽きてきた、
そんな気配が隙間の中に入り込んできます。

そういった気配を受け取れるのが楽しくて
ますます隙間を作りたくなってしまいます。

空きすぎた隙間を埋めてくれという気配が入ってくることも
あります。

それを満たしてあげるのも大切な事だと思います。

そんな事によりレッスンがより柔らかいもので作られるようになったなと
感じています。

来年も柔らかで深度の深い隙間の多い時間と空間を過ごして
行きたいと思います。

本年も色々ありましたが好い時間を過ごせたと思っています。
教室の環境や皆様に感謝いたします。