寒くなってきて紅葉も見えるようになってきたと思ったら
春の様に暖かい日が続いています。夜にレッスンが終わって
空を見上げると冬の星座が瞬いています。
一日の中で様々な季節を感じる事が出来て中々贅沢です。
さてさて、
来られている方がバンドでアルバムのレコーディングをしていて
レッスン時に仮MIXした音源を聞かせてくれています。
それを聴きながら色々と話を聞かせてもらったりしながら
本人の中にある欲求探っていってます。
自分にどういった欲求があるのか、こだわりがあるのかは
殆どの場合判らないものです。
ただやっていくうちに「これは違う」という感覚はやってきます。
その違うという感覚を頼りに正解に近づけるように詰めていきます。
そのような物事を詰めていく機会を持てることは大切です。
自分の欲求は最初は中々言語化できなくても色々と会話を重ねていくうちに
ポイントが見えてきます。
見えたらそのポイントに対してどのような手段で対応するかを考えてきます。
メンバー間で色々と意見が分かれているように見えても同じポイントに
ある問題に気付いていることは往々にあります。
改善するために選ぶ手段が違うだけの事だったりします。
そこに気がつければ不毛な感情のもつれは避けることができます。
対処法の引き出しや可能性、表面的な対処なのかより力がつく対処なのかを
締め切りや予算、その時の限界値などで方向付けをしていきます。
そんな思考時間をすごしてまたMIXを直していくうちに様々な発見があります。
同じ録音トラックでMIXしてもEQやバランスなどの処理の仕方で
全く違った印象の音楽になります。
そういった作業を繰り返していく中で自分たちのサウンドで何処が大切なのかに
気付いていくようです。
何事も分かっているからやるよりはやるから分かってくるのです。
参考までにBEATLESのLET IT BEのMIX違い音源をリンクしておきます。
その経緯については省きますが諸事情から違ったエンジニアがMIXしています。
ビートルズは関与しなかったのでそれぞれのエンジニアが自分のセンスでMIX
しています。
上の動画が良く耳にするLET IT BEのMIX(リマスターは最新版)
下のはお蔵入りとなった1969年にMIXされた音源です。
それぞれの意図や宿しているものを考察してみてください。